May 30, 2006

21: じいちゃん

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Yuki
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11:48 PM
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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

じいちゃんは、麻雀ぶつのが大好きである。82歳となった今でも、週に一度近所の腕自慢達と集まっては、6時間くらい元気に打ち続ける。大抵毎週火曜日、午前11時半頃に車で迎えに来てもらって、会場にしている集会所(昨日書いたところ)へ行く。心配性のじいちゃんは、いっつも11時前には身支度を終える。でも、心配性ながらも極度のおっとりさんだもんで、帽子かぶったままソファで寝息を立ててうたたねしちゃう。30分後、チャイムが聞こえても玄関のドアの鳴るのが聞こえなかったら僕はじいちゃんを見に行くのだけれど、声を掛けるとハッと目を覚まし、よだれふきふき、あぁなんだ、もうはや時間かい、なんて言って小走りで玄関へと向かう。たいていいつも、そんな感じである。

僕が小さい頃にもよく「今晩麻雀行ってくる」といってはせこせこ出かけてたのを、おぼろげながら覚えている。あの頃は、夜中ずっと打っていたのかなあ。今は半日打って帰ってきたらよろよろして明らかにいつもと違うから、やっぱり疲れちゃうんだと思う。夕飯食べながら寝ちゃうんだから。母さんから「おじいちゃんご飯ぐらいしっかり食べなよ~」なんて言われて、完全にガキンチョ扱いである。でもうちのじいちゃんの憎めないところは、年取ったなあ、あはは、なんてとびきりの笑顔で言ってのけるところである。家族全員食卓では呆れ顔演じながらも、心の中ではじいちゃんが楽しんでいるのをとても喜んでいる。

そんなじいちゃん、時には「指先の運動だ」なんていってポータブル麻雀セットなんか出してきてはちゃっかりイメージトレーニングしとるし、北海道新聞主催の麻雀教室にも通ったし、しょっちゅう自分のパソコンを起動しては、こんぴゅーた対戦なんてのもしとる。82歳。まだまだ勝負師魂は捨てちゃあいない。ある日ちょっと見に行きたくなって集会所におじゃました時、じいちゃんの実力の程をお仲間の一人に聞いてみると、「会長さんはね、もうおっきいのばっかり狙ってるからこわくてねえ。」とのご返事。お、なかなか頼もしいではないか。じいちゃん、「うへへ、いつもなかなか引きが弱くてなァ」と、謙遜しながらもまんざらでもない様子。(ちなみにじいちゃんは以前ずっと町内会長をやっていたものだから、近所の人からは今でも「会長さん」と呼ばれている。)

しばらく4人の打つのを眺めていたのだけれど、何だかじいちゃん、雀牌と居心地のいいお友達に囲まれて、すごく幸せそうだった。いくら疲れようとも毎週足を運ぶ気持ちがすごくわかる。点棒一杯取られようと、欲しい牌が握られてようと、腰が痛くなろうと、好きな人と好きなことやっているだけで、笑顔になれるんだよなあ。・・・実は最近、じいちゃんは少し出かけたり動いただけで何だか疲れがたまっちゃうみたいで、一日の多くを昼寝に費やしていて、映画とかテレビ見てる途中でも、ほんと居眠りしすぎだと思うほど良く寝ていて、ちょっと心配になるくらいだった。でも、こうしてじいちゃんが生き生き楽しんでいるのを見ると、たくさん寝ようが寝まいが、元気なじいちゃんまだまだ健在といった感じで、すごくうれしかった。んで、もっとじいちゃんの笑顔を見たいし、写真にも撮りたいなと思った。アメリカ行ったらしばらく会えなくなるしなあ。おし、旭川にいる間に、もっともっといっぱい、じいちゃんに付きまとったり、じいちゃん孝行しまくる!

May 29, 2006

20: ちょいと立ち止まるけど今日だけ。

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

とりあえず、今朝熊本に連絡をとり、何だか条件がとても良さそうなのでカメラを早速送りました。ここは腕がよくて速くて安いと評判なので、出来るだけ早く状態の良いRolleiを受け取り、撮影を再開できればいいなあなんて思いながら・・・、とりあえず先方の見積もりと診断を待つことにします。ブログの方は、まあいそがずあせらずなんですけれども、今までに撮ったRolleiだのRodenだのいろんな写真を出しながら様子を見つつ、出来るだけ通常通り、続けていければなあと思います。

*****

上の写真は、ほっと休憩的な一枚。近所のおじいちゃんおばあちゃんが集まる、市営団地の集会所です。実家の近くに昔からある、誰でも自由に出入り出来る憩いのお家です。こちらは、台所。なんとなく懐かしいような、そんな香り漂う場所です。明日は、この場所に関連した記事を書こうかと思てます。

May 28, 2006

19: カメラ壊れました

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11:51 PM
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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome VELVIA 100F

Rolleiflexが壊れてしまいました。シャッターまわりが。ドイツ製のカメラは信頼性に優れていると評価されているのをよく耳にしますが、やはり製造されてから40余年経ったカメラでは不具合が出てしまうのもまた仕様がないような気がします。そもそも僕が持っている品は、レンズに若干のコーティングはがれがあるということで、相場よりもかなり安い価格で購入したもの。その時点で、このカメラにベストな保存状態を期待してはいなかったけれど、もしかしたらレンズ以外にも、以前のオーナーの時点で何らかの故障があったのかも知れないし、少々おかしな修理がなされてしまったかもしれない。購入してまだ半年しか経っていないし、自分としては最大限大切に扱ってきたつもりなので、ちょっと残念な気持ちです。

まぁ、今は復活を願うしかない!そこで近いうちにネット上で評判の良かった熊本の会社に送り、状態を診断し、見積もってもらうことにします。一応、このカメラの現時点でのコンディションを把握したいし。この会社は、とても誠意のある対応をしていただけるらしいので、明日一番に連絡を入れてみようかなと思います。(他にも何軒か、土曜日に営業している工場には電話したんだけど、期間、修理方針などで残念ながら折り合いつかず。。) ほんで、色々プロのアドバイスを頂いた上で、今後の扱いを決めようかなと思います。とりあえず、修理に値するだけの状態であることを祈ります。なんだか、外面は良くても中身は本当にギトギトだったりすることもあるみたいで・・・。でも俺のは違う、違うんです。そんなんなっとらんよ!笑

*****

上の写真は、じいちゃんが昔よく使ってたサイフォン式のコーヒーメーカーとか、その辺の器具一式。部品が全部あるかどうか調べてた時に、一枚撮影しました。しばらく使ってなかったのを引っ張り出してきて、一緒に記憶を辿りたいなあと思って。そして今は、足りなかった布製のフィルタとかを注文中なのです。もうすぐ昔懐かしい味が復活しそうです。でも、せっかくじいちゃんが豆挽いてるとこRolleiで撮りたいなあと思っていたのに、残念です。とりあえず、コーヒーを味わうのに専念します。あ、でも35mmで撮ろうと思います。これはある意味、他のカメラ使い始めるチャンスか知らん・・・と考え、前向きに楽しみます! :-)

May 26, 2006

18: 育てよロックンローラー

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome VELVIA 100F

タンポポの一生はめまぐるしい。ひょっこり緑顔の赤子が顔出したと思ったらすぐに成長して草地という草地に群れて咲き誇り、咲いてたなと思ったらすぐに綿毛になって、空を飛ぶ。全盛期には明るくグルービーな黄色をこれでもかと発色してアピールする一方、燃え尽きて散り際は潔く、はかない。そして、極めてドラマチック。タンポポの一生はロケンローである。

しかし最近、そんな彼らのかわいそうな一面をよく目にしている。世間のおやじさん達に、刈り取られているのである。これでもかこれでもかと上からにらみ付けては、草刈りマシンで一刀両断。おまえらの好きにはさせねえといわんばかりである。無残に横たわる若者達。最後まで青春を謳歌できず、権力に屈したゴミ袋の中。どうしたんだ、俺達は。咲き続けるんじゃなかったのか。散るときは思い切り、大空にむかうのではなかったのか。無力にもしんなりした体から発される悲痛な叫びが、ごみステーションにこだまする。

でもまだまだ、希望を抱いて生きてるやつらもたくさんいるんだ。今を一生懸命生きて、一生懸命色を発しているんだ。ロックの聖地、公園で。聖地、空き地で。聖地、キャンプ場で。そして敵地、庭先でも。負けるなタンポポ。捨てるな雑草魂。摘み取られるな、ロックの芽。さらにグングン、伸びろよ伸びろ。そして時が満ちたなら、最期にとびきりの晴れ姿、俺に見せてくれ。でも鼻の穴までは入ってくれるな、たのんます。

May 25, 2006

17: レンズがハイに

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

この写真が成功か失敗か、きれいかきれいじゃないかとかはほんと関係なくなっちゃいます。なんだか、レンズって不思議だなあー、ぽけぇー、って感じです。笑

*****

Rolleiflexにくっつける接写レンズは3種類あって、最短撮影距離のより長いほうから順にローライナー1、2、3と呼ばれている。僕が持ってるのはローライナー3で、最も近くに寄れるレンズ。他のも欲しいなあとは思うものの、値段もなかなかするし、オークションの手間とかあるしで、まあゆっくり集めてゆこうと考え中である。僕が持っているローライナー3はちょっとホコリが入っちゃってるけど、状態はまあまあなのかなあと思ってる。けどなんだか、ちょっと周辺光量が落ちたり落ちなかったり、コマ収差が強く出てグルングルンになったりならなかったり。ひとくせある。割合そういうのが好きだったりもするんだけれど。【03: ごじゆう どうそ】【08: ナリチャン】【11: どあっぷ】の写真なんかは、このローライナーをつけて撮った。露出オーバー目に撮ったほうが、周辺光量の落ちが目立たないですっきり撮れるのかもなあ。周辺の暗さや回転ボケは、写真によってあってもよかったり、絶対欲しくなかったりするから、クセはある程度つかみたいなあ。色々試してみよー。

May 24, 2006

16: まばたき

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome PROVIA 100F

昨日は、映画と写真の違いやら魅力やら、自分なりに少々述べてみたのだけれど、それに関連して1枚の写真。これは、一躍全国区になった旭山動物園の、あざらし館でのヒトコマ。写真の面白さのひとつとして、光をうまく捉えられたときや、被写体(人間以外でも)が放つ一瞬の輝きを捉えられたときの気持ちよさがあげられる。上の写真の場合、屈折した光の色彩と、あざらしの表情の瞬間性がとても気に入っている。こういった写真が取れると、本当にテンションあがりまくって、もっともっとガリガリ撮影したくなる。んで、もし自分が撮ったそんな写真達がたとえ技術的な未熟さを露呈していたとしても、表現としては魅力を見出すことが出来るから、前進する糧になる。

実はこれを撮影したのは、Rolleiを購入してまだ間もない頃。何気なくあざらし館に入って、何気なくあざらしを眺めていて、きれいだなあと思って、あざらしが自分の前に来たときを見計らってシャッターを切った。ただそれだけなんだけれど、そうこうしてシャッターがまばたきしたその一瞬が記録されたポジは、思いがけないような出来栄えだった。はっきり言って、(ほぼ)偶然。でも、なんだかそれはそれですごくうれしかったなあ。はは。確かに技術の向上はもちろん自分にとって重要な課題だし、いつも色々思案を巡らせているけれど、まあ、やっぱりそれとは別に、純粋に写真による表現を楽しむ気持ちはずっと持っていけたらいいなあ。この写真を再度眺めながら、そんなことをふと思った。(んで、まぁたぶんずっと持っていけるとも思った。笑)

*****

私的写真論を語るものの技術的にはてんで未熟な僕とは違い、趣向と表現と技術力が見事に噛み合っている必殺仕事人達への密着取材が、こちらのデジタルカメラマガジン連載記事のサイトで見られます。写真って、こんなに多様で奥が深いのね、と思えどなんの、ここで紹介されてるのは無数の写真家の中のほんの一部でありますが、普段何気なく見るような写真の裏側が覗けたりして、結構面白いと思います。もし興味があればご覧下さい!

May 23, 2006

15: コニーとナイジェル

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Rolleiflex 3.5F :: Fujicolor REALA ACE

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Rolleiflex 3.5F :: Fujicolor REALA ACE

中心街の喧騒を逃れて、少し離れたところにひっそりと佇んでる服のお店。みんなはコニーと呼んでいる。安いシャツなど置きつつも、ちょっとお金はかかるけどしゃれとる、ってようなのも色々と置いてあり、貧乏人から小金持ちまで身の丈に合ったコーディネートを気軽に楽しめるお店である。文句なく前者である僕はシーズンを一週間ローテ+α程度の服の数で乗り切るわけだが、やっぱり服は古くなるし新しいの欲しいよなあ、って時は大体ここに来て、店員さんとのトークに花を咲かせ、満足感とともに自分好みのテーシャツなんぞを買って帰る。この店のもう一つのオススメは女子高生からヒッピーまで誰でも満足の強力ラインナップを誇る雑貨群。部屋を飾り立てるのが好きな僕に関して言えば、衝動買い率は服に比べて圧倒的にそちらの方が高い。コニーのおかげで僕の勉強机ではキリストとサイババの同時崇拝が可能となっており、母親から本気で嫌がられている。

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Rolleiflex 3.5F :: Fujicolor REALA ACE

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Rolleiflex 3.5F :: Fujicolor REALA ACE

先日(といっても結構前になっちゃったなあ。また近いうちに行こう)、コニーにぶらっと立ち寄ったときに、Rolleiを持っていたので写真を撮らせてもらった。いつもアメリカトークなんぞで盛り上がる店員のRさんは、僕のカメラにすごく興味をそそられたようで、色々いじくってみては、へー、ほー、などと言っている。「映画だけじゃなくて写真も好きなんだねえ」「そーすねえ、共通するところたくさんありますしね」などと話しているうちに、Rさんが何やらオススメの写真集を出してきてくれた。2冊。両方とも、Nigel Scottという人が撮影したものらしい。1冊は、コニーに言ったときにちょくちょく見かけてすごく気に入っていたHomareyaという草木染ブランドと、ナイジェルのダブルネーム写真集。もう1冊は、homareyaのデザイナーが編集したフリーペーパーである。Rさんいわく、このNigel Scott氏は若き日のBob Marleyに密着してバンバンいい写真を取りまくっていた人だということである。

フリーペーパーはあげるよ、ということだったのでパラパラめくってみたのだが、これがまた素晴らしいのなんの。モノクロ。一冊を通して海やその沿岸の街並の静寂感が流れているんだけれど、そこに生きている人達の熱さもギンギン伝わってくるんだなあ。ほとんどの写真が人物のスナップというか、ポートレートなんだけど、Nigelが保ってる、人との距離感がとても好き。たぶんNigelは、撮る相手(モデルと呼ぶかはわからないけれど)としっかり会話して打ち解けてから撮ってるんだろうなあ。瞬間性を収めるにしろ、相手を止めて構図を作るにしろ、やっぱり相手と深く関わってから撮る写真じゃないといい雰囲気は出ないと思う。写真にはその場の空気がそのまま写るから。遠く離れた場所から関わりのない人をとるなんて、たとえいくら長いレンズをくっつけたとしてもその距離は埋まらない。かといってただ近づいて撮影出来ただけでは、その距離が縮まったとも言えないのだけれど。

話は少し変わって、映画と写真について。これら二つの撮影は、かなり似て非なるものだと思う。映画は、現場の空気を監督の頭の中に浮かぶ理想に近づけるために、スタッフ全員が尽力し、役者が演技をする。撮影者は、光でドラマを演出し、作り込まれた空間を記録し、それらに連続性を持たせて流暢に的確に組み立てる。でも写真(大勢のスタッフとの共同作業であるファッション・フォトやグラビアをのぞいて)は、撮影が始まればそれからは撮影者と被写体の対峙であり、そのお互いの関係がそのまま写真となる。いかにその場で光を見つけられるか、狙いを持って構成できるかも重要である。そうして、ある瞬間を一枚に記録する。映画と写真では、作りこみ方も、撮影者としてのスタンスも、全く違う。・・・と個人的にはそう捉えている。

実は最近、映画の撮影をいくらかでも早く多く勉強したいと少々あせっていて、当面35mmのカメラやDVカメラを使って色々と試してみようと思っておる。だけれど、やっぱり自分はRolleiで撮影するのが好きだから、やめられない。(6×6でも勉強になることは多々あります。) 写真には映画とはまた違う魅力があって、今こうして色々なものを撮っている。そして、Rolleiで写真を撮るからには単に映画のシミュレーションをするのではなく、自分が本当にいいと思う写真を撮れるようになりたいと思っている。ああ、人を撮りたい、人を撮りたい。よし、撮りに行く。

・・・話を戻すと、結局フリーペーパーはもらって、もう一冊の写真集は購入。こんな素晴らしい本がたったの1000円なり。 『Nigel Scott × Homareya』 なみ 4ever for longer という本。ネットで探せばごにょごにょ出てくる様子。Homareyaのフリーペーパーも本当に最高。あと、Homareyaの服もとても素敵な色合い、風合いで、ご縁があればご覧下さい。ちなみに、この時も本を衝動買いしたあげく、予算オーバーの洋服も1着購入してしまい、でもよい買い物だったと思うとる。・・・え、そんなこんなで、長くなったけれど僕の好きなもの特集終わり。笑

May 21, 2006

14: 日曜大工さん

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome fortia SP professional

Kさん。僕が生まれる前からずっと実家の近所に住まわれている、とても温和なおじさん。日曜大工が趣味で、日曜というよりほぼ毎日、お宅の車庫の中でせっせこ物を作られている。庭いじりが趣味の奥さんをサポートすべく、Kさんは花鉢を飾る棚を作ったり、プランターを作ったりされているのである。二人で協力して飾り立てられたお庭はいまやここらへんの名物になっていて、散歩がてら寄ったお年寄りがおばさんと話しながら庭を眺めておるのをよく見かける。なんだかすごく幸せな空気がただよう場所で、皆さんがたまに寄りたくなるのもうなずけるなあと思いながら自分もちょくちょく寄る。手作りのぬくもりと、Kさん夫婦の人柄が伝わる、素敵な庭である。いよいよこれからが花畑シーズン本番だし、見に行くのがとても楽しみ。

この日は自作の棚にニスを塗るお姿をぱしゃり写しながら、山登りをしていた若き日に仲間内でガリ版印刷していた新聞の話、アイヌねぎの美味しい食べ方、駅前のごみ拾いボランティアの経験談「タバコなんかをポイ捨てするのは結局僕らの世代が多いんですよね。若い人の方が、携帯灰皿を持ったり、灰皿がある場所を聞いてきたりして、マナーがいいと感じています」というようなお話に花を咲かせた。気持ちの良い夕暮れ。

May 18, 2006

13: だれだかわからないけれど

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome PROVIA 100F

小学校の通学路に面したとある横道の風景。先週の土曜日に僕がここを通ったときには、このピンク色のきんちゃく袋は地面に落ちていた。その次の日、日曜日にそこを再び通りかかってふと見てみると、その袋は丁寧に木の枝に掛けられていた。そして月曜日の夕方に再び見に行ったら、鮮やかなピンク色はもうその場から消えてなくなっていた。

*****

確かじゃないけれど、この袋はおそらく小学生の女の子が金曜日の下校の時に落としたものなんじゃないかと思う。そして多分、僕が土曜日にそうしたように、この通りを歩き、この袋を見たものの素通りしてしまった人は何十人もいたはず。でもそんな中、誰も知らない誰かがそのピンクの袋を、枝に掛けた。この人って、どんなことを考えながら紐を枝に結んだんだろう。その日の小雨とぬめった土で汚れたらかわいそうだと思ったのか、月曜に登下校する子らに目立つようにしておこうと思ったのか。多分、誰とも付かない持ち主の女の子の笑顔を想像しながら結んだんだろうなあ。そう考えながら丁寧に結ばれた紐を見ていると何だかとても心が温まった。こういうさりげない気遣いを出来る人は本当に素晴らしいと思う。自分を誇示せず、見返りを求めず、日々愛情や優しさを多くの人に振りまいている人なんだろうなあと想像している。そして心底その人の心の美しさにほれ込みながら、ピンぼけを悔やむ今日この頃・・・。

May 17, 2006

12: ローデンシュトック

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友人の動物写真家の方を紹介してくれたり、PCのヘルプしに行くとついでに寿司とかラーメンとかをおごってくれたりする、とても気さくで親身な叔父がいる。そんな叔父が先日、物置の中に眠っていた超クラシックカメラをわざわざ引っ張り出してきて、くれた。蛇腹つきのなかなか重厚感のあるカメラである。くれちゃうんかいな!と仰天した。突然の出来事に感無量。多少ホコリ被ったり錆付いたりしていたものの、家で小一時間擦ったり拭いたりするとなかなかきれいになった。皮はちょっと痛んでるので近いうちに靴墨的な何かを塗ってみよう。再び艶っぽいお肌を取り戻してくれることを祈る。

前面部分を見てみると「Rodenstock」と書いてある。全く聞いたことが無い。とりあえずWEBで調べてみると、現在は大判を中心としたドイツのレンズメーカーらしいけれど、老舗なだけあって昔カメラを作っていた時期もあったらしい。んで「ローデンシュトック」と読むらしい。昔「BIRKENSTOCK」を「バーケンストック」と読んでいたのを思い出しはにかむ。機種に関しては資料が少ないのでちょっと調べついていないけれど、ずっと持っていればいつか必ずわかる日がくるだろうから、まあいいや・・・といった感じで、とりあえず軽くいじってみる。一応露出を決めて焦点合わせシャッターを切って巻き上げるところまでは理解できたので、家にあった一番安い白黒フィルムを入れてさっそく試し撮りしてみた。それが下の写真。

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Rodenstock :: Kodak Professional T-MAX 400

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Rodenstock :: Kodak Professional T-MAX 400

ブローニーフィルムを入れたからまあ6×6かなと思っていたけど現像してみると、6×4.5だった。よくわかってなくてフィルム半分無駄にしちゃった。なにはともあれ、仕上がりは思った以上の切れの良さだった。(正直写るのかどうかすら心配だったのでねえ。)アップした2枚の他にも二重露光してしまったのもなかなか粋な出来栄えになっていたし、太陽に向かって撮ったのもそれなりに面白い写り。かなりの小型カメラだし、機構が単純だから故障もあまりなさそう。ちなみにファインダーは光学系と一切連携の無いただのガラス窓である。フォーカスは、距離を計測して、あるいは目測で、合わせるしかない。でも今回は意外と合っていたので一安心。単位がフィートなので、アメリカでの撮影のことを考えると距離感を掴んでおくのもいいかもしれないなあと思う。

あと、何がいいってシャッターを切ったときの音がいい。シャッタースピードが速いときは「チッ」というような音で、遅いときはゼンマイ仕掛けらしい機械がかみ合っている音がする。「ジジジジジジジ・・・チョッ」といった感じ。撮った後がとても爽快だし、作業にはてこずるけど、楽しい。このカメラはトイカメラという程簡単には撮れないけれど、もう一つの相棒としてRolleiとはまた違った使い方が出来そうで、楽しみが増えた。叔父さんに感謝、感謝である。お礼に鍛高譚でも持っていこー。んでつまみでもだしてもらって、自分もついでに飲ませてもらおう。 :-P
(下:Rodenstockのグラビア)

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May 15, 2006

11: どあっぷ

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome fortia SP professional

近所で飲食店を営んでいるおばさんと道端でお会いし、一枚取らせていただきますかと頼んだところ「私はだめよ、だめなのよ、孫ならいいわよいくらでも。」と急遽お孫さんのけんちゃん登場。「こんにちはといいなさい」と言われ、はにかみながら「こんにちは」と挨拶してくるけなげなぼっちゃんである。この素朴な少年は僕のカメラに興味を持ったらしく、前面についている二つのレンズをまじまじと見つめてはどんどん近づいてくる。前進どころか突進してくるようななかなか勢いのある歩み寄り方である。しゃがみ歩きで後退すること数回、これはこれはと思い接写レンズに変えてみる。もっと近づいていいよ、もっと近づいていいよと言うと、とてもうれしそうにこちらへ来てくれる。でも、おばさんが「さあ、笑いなさい」というととたんに表情が硬くなる。しかしながらそんな硬い笑顔もみずみずしくてかわいらしいので数枚ぱしゃり。

May 14, 2006

10: タクロウさん[後編]

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>> 07: タクロウさん[前編] から続く

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

タクロウさんは、18歳のときに大阪の土を踏んだ。美術を志し都会に憧れ、反面自分が生まれ育った田舎に強いコンプレックスを持ちながらの、半ば家出状態の出立。夢以外の何をも持たない到着だった。惹かれに惹かれてついに来た大阪。そこは現実に、温かい街だった。様々な人と出会い、助けられ、そこでは4年程、美術を死に物狂いで勉強することが出来た。しかしながらタクロウさんの抱いた夢は、日を重ねるごとに現実の厳しさに侵食されてしまう。生きていけないのである。あらゆるところで絵を描いて辛うじて得たなけなしの金。全ては食うために消えていく。年月は流れてゆくけれど自分の目はいっこうに出る気配がない。年齢を重ねるうちにあせりも出てくる。お金がない。安定を得たい。様々な感情が頭の中を入り乱れたのち、タクロウさんは悔やみつつも大阪に別れを告げ、東京に出て仕事に生きる決意をする。その時22歳。

そうして東京に出てきたとはいえ、就職はそう楽な訳ではない。様々な職を転々としながらその日その日を生きる生活であったが、しばらくたった後、とある会社で安定した仕事を得ることになる。タクロウさんはおっしゃった。「神奈川県にあるなあ、大きい会社っていうかな、グループ企業だったんだ。今の首相、小泉さんいるだろ?あの人の親父さんが関わってたおっきい建物とか作ったりな、有名な水族館なんかもやってたな。**組っていうんだ。もう誰もが知っている有名なグループだったんだよ。建設とか、鉄鋼とか、観光とか、色々やってた。そこがね、俺を雇ってくれたんだよ。」なんとなく語気が高揚しておられたので、もう少しつっこんで聞いてみた。「どんな仕事をなさっていたんですか?」ほんの一瞬間を置いた後、タクロウさんは開き直ったような口調で言われた。「・・・まァな、まぁいろんなところを掃除して回ってたんだな。・・・汚ねえ清掃員だよ。」

そういってタクロウさんは、少々バツが悪そうな表情で、近くに置いてあったゆでたまごを手にとり、足元にある、暖を取るための小型のストーブのようなものの上でむき始めた。僕はその手を眺めた。ゴツゴツしていて肉より骨が目立つ、皺の深く刻まれた、まさに苦労人の手であった。僕は、これ以上タクロウさんの尊厳が傷つけられないことを心から願った。若輩者の分際で、失礼な同情心である。しかし結局、自分がタクロウさんを複雑な心境に追いやっているのは事実であった。突っ立ったまま、力なく座って話し続ける氏を見つめる自分。

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

僕は最初に家にあがったとき、高校時代にアメリカに1年間行ったこと、4年制大学を卒業し、今再び留学を控えていることなどを伝えていた。タクロウさんにあなたはどんな道を歩んできたのかと聞かれ、そう答えた。正直、言うかどうか迷った。なんだか自分とは全く違う人生があることを知り、怖くなったのである。対して目の前に座っている過酷な人生を生き抜いて来た氏も、「すごいなあ、この界隈にもそんなすごい人がおるんだなあ、おれなんてねえ・・・」といかにも苦々しい口調で言われた。

「僕は本当に、全然すごくないどころかひどいもんです、学校を決めるのに悩んで、学校が決まっても悩んで、お金のことで悩んで悩みっぱなしで、その上いろんな人に甘えてます。将来どのような道を辿るかもぼやけているし、本当にあやふやなんです。ほんと困った若造だと自分でも思います」・・・などとは言っても、悲しいかな現実的に彼との間に大きな溝は一向に埋まらない。僕はぬくぬくと何不自由ない日常を過ごし、反してタクロウさんは貧窮し、人目をはばかり、一人で苦しみを苦しみぬいて日々を生きている。僕自身、こちらが上こちらが下というレベルの話にはしたくない。そう思ってしまう部分もあるけれど、そうは思いたくない。とにかく目の前にはタクロウさんという方が存在し、1人の得体の知れない若造に対し一句一句を腹の底から絞り出し、真摯に何かを伝えようとされている。

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

タクロウさんの話は、その企業で数年働いた後、失意のまま地元に戻りこの家を作ったというところで現在と繋がった。そしてその後、現代社会の話題へと移った。「俺はね、毎日ラジオのニュースだけは必ず聞くようにしてる。金に目がくらんでモラルを無くした人たちのことも欠かさず聞いてるよ。悲しいよね、あの人たちは。うその世界に生きていても何も思わないんだよね。」「日本は本当におかしくなってる。おかしいよ突然刺したりさぁ。・・・でもどうしようもない。昔はよかったよ。昔はよかった。俺はもうさ、ずっとこうして生きていくことしかできねえな。不器用だしな。こうして生きていくしかないんだよな、はは」自分にはそれといって明確なコメントは出来なかったけれど、精一杯耳を傾け、誠意を込めてあいづちをうち続けた。この雑談の中で垣間見える、真っ当で実直な考え方に共感する部分が多かった。

そうして話しているうちに、いつのまにかかなり長居をしていたので、「そろそろおいとまします」と告げた。すると忘れていたかのように「あんたは今いくつだい?」と聞かれた。「23です。アメリカに行く時には24になっています。」と告げると、「そうかー、遅く始めたらそれだけ苦労も大きいと思っていいんだ。24は本当に、死に物狂いにならないといかん年齢だよ」とおっしゃった。下を向きながらであったため眼を見ることは出来なかったが、そう僕に告げたのは確かにプライドを持ったタクロウさんであった。「はい、がんばります。また伺います。」と告げて、外に出た。久しぶりに見た空はここに来るときと変わらず碧く眩しく、家の中とは対照的だった。タクロウさんの家は、とにかく別世界であった。帰り道、既に他の写真を撮るような気分ではなく、ただ空を眺めながら近くの公園まで歩き、ベンチに座った。一息ついて色々思う。しかし思ったことは色々ありすぎて複雑すぎて、(この記事を書いている今でも)考えがまとまることは決してない。ここを再び訪れるのは相当な覚悟が要る。そんな気がした。しかし「機会があれば伺います」といったような社交辞令は、何となく使いたくなかった。いつか再び決意して、また気持ちを新たに訪れてみようと思う。

※3枚目の写真上に個人情報を確認したので加工処理してあります。オリジナルを見たい方はお問い合わせ下さい。

May 13, 2006

09: 群生地に一輪

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

また散歩がてらの話だけれど、ある日の昼下がりにミズバショウが群生しているところへ行ってみた。群生していたのはもちろんきれいだったんだけど、それよりもここに生えている一輪の方が好きなのでぱしゃり。

*****

このkonica minolta centuria pro400というフィルムの描写が気にいっている。とてもシャープなうつり。僕のカメラとの愛称がよいのかなあ。ラボの現像環境がよいのか、フィルムがよいのか。よくわからないけれど、とにかくこのフィルムが好きなのである。でも先にニュースで流れたようにコニカミノルタは写真から撤退することになり、このフィルムも生産中止となる。近くのカメラチェーン店でもとうとう在庫がなくなったため、5本ほど取り寄せることにした。最高でも一店舗に3本までしか残っていなく、一度複数店から本社に集めた後発送してもらうなんていうなんだかこんがらがった展開に。大事に使わせていただくー。

(追記:あまりに被写体に近寄った写真ばかりのため、逆に引きの画無し・・・。画コンテ書いてから撮影いったほうがいいんじゃないかと真剣に思い始める。)

May 12, 2006

08: ナリチャン

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11:55 PM
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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

とある日の夕方、散歩していてそろそろ家に折り返そうかなと思った頃、道路のむこうっかわで誰かがこっちに向かって手を振っているのが見えた。相手は気付いているのに自分は気付かないという状態にとまどいながらも、後ろの人に手をふっている訳ではないよなあと一応後ろを振り向きつつ、シケモク程度の大きさのその人物に目を凝らす。距離が詰まるにつれ、シケモクがだんだん人間の形状を帯びてくる。肩がなんか斜めってる。顔がでかい。彼こそまさに、僕が以前よく肩を組みながら廊下を歩いたナリチャンその人。

「ちょんまげですぐわかったよ。」とナリチャンは言った。結構近くに住んでいるだけあって、僕が実家に帰宅してから1年程度、偶然会うのはもう3回目である。以前した話のディテールを大部分忘れてらっしゃったようなので一応サポートしつつ、よもやま話に華を咲かせる。僕がアメリカに行くということは覚えてくれてたみたい。そして話題はカメラにうつる。Rolleiflexを手に入れて以来、うれしいことに様々な場面でいろんな人が声をかけてくれる。二眼レフはとても懐かしいと皆さん口をそろえて言う。時代を超えたコミュニケーションツールにもなりうる名機である。ナリチャンも感慨深そうに眺める。

あれこれ雑談した後、ここであったも何かの縁と思い写真を撮らせていただくことに。最近いつも不思議に思うのは、ナリチャンもそうだったんだけれど、「写真を撮らせてもらってもいいですか?」と聞くと、どうぞという返事のあとに、「ありがとうございます。」とお礼をいう年配の方が多いということだ。こちらからすれば撮らせていただくのにありがとうだなんてもったいないと思う。年配の方々には、写真はお金も掛かるし、撮ってもらうなんて申し訳ないという気持ちがあるんだろうか?どうなのかは今後いろんな人に話を聞いてみたいと思う。とにかく、僕が2倍くらいの「ありがとう」を返そうとしても、3、4倍の「ありがとう」で返してくる。自分が5、6倍となると相手のは完全にそれ以上である。感謝を述べられる側としては、とても幸せに感じる。なんだか、心から感謝するという習慣が体の隅まで染みついているよう。見習いたいと思う。

【06: 花の色肌の色】に書いたおばあさんの写真を撮ってから、撮影の時、いかに被写体に向き合えるかということを心がけるようにしている。風景やスナップとはまた違い、こういった面と向かったポートレートの場合はどれだけ近づいてフレーミングできるか、というのはモデルとの距離感を示す一つの要素ではあるなあと思う。この写真を撮ったときは、標準のレンズでファインダーを覗きながらナリチャンが僕に近づいてくれているのを感じた。だからさらにもう一枚、接写レンズを付けて自分からも近寄ることにした。あご。

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

僕はドキュメンタリー的に日常の中に潜む一瞬を切り取った写真が好きなんだけれど、こうしてじっくり被写体の特徴をつかむ作業の大切さをあまり認識していなかった。自分はその作業に時間をあまり割かずにドキュメンタリー、ドキュメンタリーとばっかり考えていたような気がする。ドキュメンタリーでも、(その時間がいくら短かろうと)集中して準備する時間が必要。肩から力を抜き、一息ついてイメージする余裕を持とう。ナリチャンと別れた後、そんなことを思いながら家路についた。ナリチャンが時間を割いて僕の作業を快く待ってくれたり、近づいてきてくれたことで、何か一つ学んだ気がする。この場でもう一度感謝したいと思う。ども、ありがとうございますた。

(追記:でもやっぱりなあ、あのかわいらしい笑顔をひきだしたかったなあ。精進する!)

May 10, 2006

07: タクロウさん[前編]

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10:51 PM
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ふとしたことから、画がとても上手だと言われている西山さん(仮名)という方の存在を知った。しかしそのことを教えてくださった彼のご近所に住むおじさんも、西山さんとは一度も話したことがないし、人から聞いただけなので、あまりよく知らないのだという。どうやら、あまり外には出てこられないらしく、たまに若者と話しているのをみかける程度らしい。そこまで聞いて僕はおじさんと別れ、興味本位となるととても失礼ではあるが、もし快く招き入れてくれたなら話を聞いてみたいと思い、彼の家を訪れてみた。気持ちよく晴れた、とある土曜日の午後のことである。

少し歩くと、コンクリート作りの小さな家を見つけた。近づくとまずポストがあり、そこから雪を踏み固めながら入口の方に向かう。おおよそ20歩程で立方体の二面分、つまりは半周できるくらいの大きさの家である。手前から見る限りでは、壁1面に対し2つずつ、小さな四角い窓がついている。そして壁の中心部分が少し外側に向かって厚くなり、凸型になっている。めずらしい設計だな、と思いながら、ポストと反対側の入り口の前に向かう。歩きながら「すみません、西山さん」と声をかけると、一瞬の間の後、中から5~60代位の方の声で、返事が返ってきた。少々、怪訝そうな声色である。こちらから、素性を明かし、怪しいものではないこと、後学のために写真を撮り歩いていることなどを告げ交渉すること数分、「じゃあ写真を撮ったりするだけなら入ってみたらどうだい」と、承諾をいただいた。

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

ドアが開いて、まず名前を伺うと「タクロウ(仮名)っていうんだ」とのこと。以後は「タクロウさん」と呼ばせていただくことを告げ、中に入る。家の中は美味しそうなだしの匂いが香っていたので、「お昼はうどんですか」と聞くと「そうだよ、先ほど食べたばかりだよ」と言われた。中を見渡して、絶句した。一方の壁になにやら、幾何学的な模様や文字や、きらきら光る貝殻や、雑誌の切り抜きなどが所狭しと配置されており、非常に装飾的だったからである。逆半分の壁には生活用品や調味料などがこれまたぎっしりと置かれている。壁に取り付けられた木の机とも付かない本立てのようなものが一つあったが、他に棚などはなく、壁が少し引っ込んでいて、そこがそのまま収納になっている。

僕が内装を一通り眺めた後、タクロウさんは「ピカソの絵を研究しているんだ」とおっしゃった。確かにピカソ関連の本が何冊か置かれているのが自分の位置からも見てとれる。「ぜにっこがないからさ、苦労はしている。ぜにっこがないと今の世の中なんもできん。だけどね、絵の情熱はいつまでも持ち続けているんだ」。そういってタクロウさんは、日々つけている日記を見せて下さった。僕には読んでも理解できないが、何やらどこかの民族が使うような、文様のようなものがノートにびっしりと描かれている。僕はあっけにとられながらも、正直に「こういうものは見たことがなくてあまりよくわからないのですが、とても興味深く思います」と感想を言った。

その日記のページを繰りながら、「家はいつ頃作られたんですか?」と聞くと、「もう30年くらいには、なるなあ。全部自分ひとりで作ったんだ」とおっしゃった。素直に感動して、「外のカーブが素敵だなあと思って、見ていたんです」と言うと、「それはなあ、家の重みで壁がきしんできているんだよ」と渋い表情で返ってきた。少しまずいなあ、と思ったけれど、タクロウさんは特に意に介してない様子だった。

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

僕は続けて、「なんだか、この家を見ていると心に響くものがあります。インスピレーションというか」と言った。その部屋はいくつかの小さな窓から光が差し込んでいるのだが、真ん中に吊るされた裸電球の光と交じり合って、人や物に反射している。光と影のコントラストが実に美しい。壁の装飾や、使い古された、時代を感じる家財道具なども含めてみると、極めて独特の雰囲気を持った部屋である。「これはまるで映画です」と僕は言った。僕はまだ映画の何たるかを語れるような人間ではないし、言っていて意味もよくわからなかった。でも何となくそんな気がしたから、感動をそういう言葉にして、伝えてみた。タクロウさんは、「そうかい、そうやって褒めてもらえると、すごくうれしいねえ」と、軽く微笑みながらおっしゃった。そうしてタクロウさんの緊張もほぐれたのか、続けて、自分の身の上話や芸術観、生きるとは何かなど、様々なことをじっくり話して下さった。

>> 10: タクロウさん[後編] へと続く

【ちょっと休憩:その1】

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

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Rolleiflex 3.5F :: konica minolta centuria pro400

May 09, 2006

06: 花の色肌の色

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Rolleiflex 3.5F :: Fujifilm NEOPAN 400 PRESTO

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Rolleiflex 3.5F :: Fujifilm NEOPAN 400 PRESTO

とある晴れた日の、午前の話。

*****

ゆうき「まだ雪深いのにご精が出ますね。」

おばあさん「あー、はい。ありがとうございます。本当はもっと早く出ようかと思ったんですけれども、ほれ今朝は霜が降りたでしょう。しばれるし、腰も病むので、ちょっと遅めに出てきたんですよ。」

ゆ「そうでしたか。ご家族にお花供えてらっしゃるんですか?」

お「そうです、夫と、妹と、弟がこちらに眠っております。」

ゆ「そうでしたか・・・。そのお花とてもきれいですね!紫が雪の中に映えて、遠くから見てきれいだったので思わず近よってきてしまいました。」

お「それはそれは、そうでしたか、どうもありがとうございます。やっぱり、作り物より生のお花の方がきれいでしょ。だもんでね、みんなもよろこぶかと思ってね、ここにくる前にね、そこのスーパーで買って参りました。」

ゆ「こちらには頻繁に来られるんですか?」

お「だいたい、週にいっぺんは来ております。」

ゆ「それはそれは、ご家族もよろこんでおられるでしょうね。」

お「どうもありがとうございます。あちが元気なうちはこうして一緒にいたいと思っております。」

ゆ「そうですよね、さぞかしよろこばれるでしょうね!・・・。あの、実はですね、僕いまこの辺りを散歩しながら写真を撮影しているんですが、よろしければおばあさんにも被写体になっていただきたいんですが、よろしいでしょうか?」

お「はい、ありがとうございます。あちでよろしいのであれば、どうぞ写してください。ありがとうございます。」

ゆ「そうですか!こちらこそ、どうもありがとうございます。一生懸命写します。」

お「どうもありがとうございます。はい、ありがとうございます。あの、お祈りの姿なら手を合わせたりしたほうがよろしいのでしょうか?」

ゆ「あ、あの、先ほど上のほうを見上げられていましたよね。そんな感じで、いつも通り、緊張せずにお祈りを続けてくださいますか?」

お「はい、わかりました。それでは、どうぞよろしくお願いします。」

*****

この写真を撮影したときほど、自分が持っている残りのフィルムストックに関して悔やんだことはない。ここに来るちょうど数分前にカラーを撮影し終わり、あとかばんに入っていたのはモノクロフィルムのみ。写したいと思った澄み渡る青空も、本当に色が鮮やかできれいだった紫色の花も、おばあさんの白くて柔らかそうな美しい肌も、色とりどりの模様が描かれたお似合いのちゃんちゃんこも、全て写真の中では色を失ってしまった。加えて、自分の緊張が全然ほぐれないし技術的にも大いに未熟なため、構図もあいまいだし、向かいの黒い石には自分の姿が写り込んでしまっている。いつもこの写真を見るたびに、撮影するときにはもっと集中して被写体と向き合いたい、そして技術を一歩一歩向上していきたいと感じる。

ただこの写真はそういった反省の一枚というだけではなく、自分にとって救いというか、何だか心に訴える一枚にもなっている。その理由は、何だか僕のことを広い心で包みこんでくれているかような、おばあさんの優しい表情。これを見ているだけで、おばあさんのゆったりとした、親しみのこもった声が聞こえてくるし、当時の色彩が頭の中によみがえってくる。そうして想像していると、言葉には出来ない温かい感情が体中をめぐり、自分が前に進む活力を生んでくれて、非常に心地良い。

僕はこの写真を撮影して以来、散歩中に偶然であった、わずか10分程度の時間を共にしたおばあさんがこれほどまでに僕の中で大きな意味を持つことに驚きと感動を覚えている。お名前も聞いておけばよかったと思うけれど、残念ながら今となっては次の出会いを期待するばかりである。とにかく、本当に感謝してもしきれない。僕は今後ずっとこの名もわからぬおばあさんとのことを胸に留め置くと共に、もっともっと人との出会いと触れ合いを大切にしていきたい思う。

※1枚目の写真は石にご家族のお名前が刻まれていたので加工処理してあります。オリジナルを見たい方はお問い合わせ下さい。

May 08, 2006

05: 埋もれた車

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11:34 PM
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Rolleiflex 3.5F :: Fujifilm NEOPAN 400 PRESTO

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Rolleiflex 3.5F :: Fujifilm NEOPAN 400 PRESTO

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

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Rolleiflex 3.5F :: Kodak Professional T-MAX 400

昨日のエッセイにタイヤが空回りして車が雪に埋まってしまったくだりを書いたけれど、それに便乗して4枚の写真。北海道では冬の間、雪の中にすっぽり埋もれてしまう車を時折見かける。空き地に乗り捨てられていたり、廃車置場にまとめて置いてあったりする車たち。4月ともなるとほとんどは再び姿を露わにするけれど、それらの多くは痛々しく傷ついてたり、さびていたりしながらも雪の下でじっと重みに耐えてきたつわもの達。一世代前に一生懸命働き、現在は既に引退して余生を全うしている彼らに、みなさん今までお疲れ様と声をかけてねぎらいながら、シャッターを切る。でもどうにも、うちの周辺にある廃車の方々はプライドの高い頑固親父のようで、いまいち近寄りがたい感じがする。

May 07, 2006

04: 雪まだ残る、そして埋まる

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome fortia SP professional

僕が住んでいる地域にももう春と呼ぶにふさわしい陽気が注いではいるけれど、近所を見渡すとまだところどころに雪が残っている。たとえば、学校のグラウンドの周辺部とか、木陰になっていてあまり日が当たらないところとか、除雪した雪が集められる公園なんかに。実家がある住宅地は小高い山の上にあるため、下の市街地に比べると少し雪融けが遅い。だからまだほんの少し雪を眺めることが出来るけど、おそらくもうここ数日晴れた日が続くと無くなってしまいそうな量だし、これで今年の冬の名残がなくなると思うと感慨深い。でもそうして春本番がやってくるから、やっぱりうれしくて気分がうきうきする。上の写真は10日程前に残ってた雪とその上に落ちていた松の葉やまつぼっくりを接写したもの。これを撮影したとき以来雪には触れていなかったけれども、昨日は久しぶりに手のひらでどっぷり雪の感触を味わった。

車に乗り、洒落た音楽を聞き、ペットボトルの飲み物片手に意気揚々と温泉を目指しドライブしていた自分含め3名の現代っ子。僕らはふと地図を見ながら、黄色く太く示された道ではなく白く細く描かれた山道を進もうと決める。マリオカート世代の僕らは、ショートカットという言葉に弱い。多分深層心理において僕らの進むべき道は既に決まっていた。それはともかくとして、まあアスファルトの国道で山を迂回するよりも、山につっこみ、川を越え、反対側に出るほうがやや速いし楽しいし、といったところである。

はじめはすいすい走っていたのだが、だんだん道も細くなり前に車が通ったあともなくなってきたころ、目の前に突然、道路をふさぐ雪のカーペットがあらわれた。おおよそ長さ3,40メートルあろうかという深さ30cmの雪原(自分はあまり距離感に自信がないのだけれど)を前に、現代っ子、作戦タイム。数秒間の議論の末、雪なんかちょちょいのちょいだと、3名は車の強さを信じ、突撃を強行することにする。そして車、がふんと止まる。ローに入れてもバックに入れても悲しい悲鳴を上げて空回りする夏タイヤ。要するに僕らの車は雪に埋まったのである。3名一時は呆然とするも、そこは友達同士、きゃっきゃ言いながら雪を踏んだり、手で掘ったり、ごみばこ使って掻いたりすること小一時間、びちゃびちゃになった靴下と引き換えに車は無事生還を果たす。

車が底なし雪地獄を抜け出したときのうれしさったらない。思わず声を張り上げ、ハイタッチ。共同作業で、友情さらに深まる。そうして現代っ子達は、「自然もたいしたことねえな」「いや、やっぱ俺ら負けたんだよな。」とかいいながら、しゃっこい足と疲れきった体を露天風呂で温めるため、アスファルトを求め一目散に戻った。その後久しぶりに舗装道路の上を走る車中にて、こういうのこそ最高のドライブっていうんだろうなあと思い、むふふとはにかむ。

*****

この日も、たくさんの楽しいことがあったし、写真もたくさんとりました。雪に埋もれる車のこっけいな後姿なんかも。現像したらエッセイに掲載するかもしれませんので、ご期待下さい。あと一緒に行った友達のブログ「どっかではたらく教師のブログ」「**cam on**」にも今回のドライブのことが書いてあります。ぜひ併せてご覧下さい!

May 06, 2006

03: ごじゆう どうそ

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome fortia SP professional

僕の部屋の窓は西向きについていて、ちょうど夕方頃に金色の光がPCのディスプレイを直射する。そうしてありがたいことに僕のやる気をちょっぴりそいで、夕暮れの町へといざなってくれる。だから、時おり散歩にでる。その日はお昼をまわったころに雨が上がり、地面と東の空さえ見なければ、それまで雨が降っていたことなんてわからないような、乾いた空気と強い日差し。水たまりがきらきら光って、ただただ、きれいだなぁ、と思いながら歩く。ずっとパソコンの前にいて忙しく手を動かす時間の合間にふと外に出たときは、何も考えずにただ気のみ気のままぶらぶらするのが一番。

歩きだすと、ふと近くの公園の砂場のほうで何か光っているのをみつけたので、近寄ってみる。それは、ポカリのペットボトルになにやら黄色い液体が入ったもの。先っぽのあたりに、「ごじゆう どうそ」と書いてある。黒マジックでしたためられた小学生の字。放置された、黄色い液体。そういえば、自分にもこういった話題できゃっきゃ言ってた頃があったな、と思う。とてもほほえましい光景。でもペットボトルの中身は、まだご自由に飲ませていただいてないので、わからない。確かめたいけど、確かめたくない。

May 05, 2006

02: こいのぼり見上げる

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Rolleiflex 3.5F :: Fujichrome fortia SP professional

01: カメラレオン

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リニューアルしました。以前のブログは「見ても更新されてないからがっかりする。笑」といろんな人から言われるようなありさまで、そんなコメントを聞くたびに少々苦笑い。申し訳ない気持ちになりました。でもそれらのコメントは決して僕にプレッシャーをあたえるような言葉ではなかったし、むしろ温かく見守ってくれるようなものだったので(自分ではそう受け取りました)、そんなのにも甘えて特にその後頻度を上げるなどということはせずじまい。残念ながらここしばらくは、読んでほしい、という思いより、書かなくていいや、という気持ちが常に上回っていました。しかしながら最近ふと、やっぱりまたはじめようと思ったのです。

ハリウッドイクド・バージョンは、自分らしさよりも、面白おかしく、とか、バカバカしく、とかいったコンセプトに基づいてデザインしたもの。当時は行きたい学校にいけるか、満足して受験を終えられるか、学校決まってもそれからどうするのか、何をすればいいのか、わからないことだらけで、不安で仕様がなかった。んで気分転換でもしたくて、おちゃらけて日記をつづろうと思い、底抜けに明るいブログを作りました。でも、一瞬にして本来の自分との乖離に気付いて、結構へこみながら、その後ちょっと書いては放置の日々を送りました。(とはいってもそこまでのことじゃありません、なんとなく、等身大ではないから違和感あるな、といった感じ。)

今は、以前よりもっともっと大真面目に撮影監督になりたいと思い、現実と向き合い、人間性を高める努力をし、写真撮影など、技術的な面でも今出来ることをやる日々を送っています。なんとなく、自分が進む方向がわかってきてるし、少しずつ、何をしたいか定まってきている。今、やっとこ一歩目を踏み出したところなのです。そして、何かを発信したい欲求が日に日に強くなっている。爆発しそう。加えて、今の自分には派手に飾りたてたテンプレートとか、つまさき立ちした自分とか、必要ない。だから、ブログをリニューアルをして心機一転、自分自身の目線の高さで、色々書き綴ってゆけるような形にしました。そして今、その第一稿を書いています。

こうして綴ってきたのは、前のブログを更新していなかったいいわけです。更新しなくなるのにはそれなりの理由がありましたが、でも今は再び更新したくなる理由にあふれています。だから a cameraleonic lifeでは、もっと更新していきたいと思っています。てかしていけると思います。読んでくれる人のため、自分のため。

わかっちゃってるかもしれませんが簡単に説明すると、カメラレオンとはcamera(カメラ)とchameleon(カメレオン)を組み合わせた造語です。僕が今抱いている夢を最も端的に表す言葉だと思っています。正直、音感や字面は少し微妙だなぁ、と思いましたが、他にこれ以上によいと思う言葉がなかったし、表立ったセンスのよさより内容を重視して、そのままタイトルに据えています。このタイトルにこめた思いとか、決まるまでの経緯とかそういうのも、今後、エッセイの中で書けたらなあと思ってます。

これからもまた、よければ僕のエッセイを読んでください。そして、批評、批判、あるいは熱燗のように五臓六腑にしみわたる温かいコメント、時にはいただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。